「待つうちに」
 2013/5/21-6/2 Gallery MARONIE(京都)

具体的な行動をしないで、ただ受け身のまま待つ行為は、時につらく感じられます。
より早く物事を処理することが是とされる現在では、待つ時間は無駄であるとも考えられがちです。
しかし待つことは時に楽しみであり、未来への希望も伴います。
また日常の中でそれとは意識しないまでにも、ひとは多くの何かを待っている、待ち続けているのではないでしょうか。

特別でない毎日に、「待つ」行為は紛れている。 何を、あるいは誰を待っているのか、自らの心を覗いてみるのも面白いと思います。

今回作った「ひと」は、特別でない毎日にいるひとたちです。 待つことを楽しめるひとであって欲しい、と思っています。
日常と平行に流れる「待つとき」を描きたいと思い「待つうちに」というタイトルになりました。

作品は色和紙、彩色をした和紙を巻いてつくりました。
彼らとの出会いをお楽しみいただければ嬉しく思います。


ところで、ただの偶然の出会いについて「ずっと待っていた」なんてぬけぬけと言う人のことは、わたしは好きではありません。

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(C)2013 FUKUDA Toshiko